数ある職業の中でも、特に看護師は忙しい仕事だといわれています。やさしくて頼れる白衣の天使のイメージが根付く看護師は、子どもたちの憧れの職業としてよく挙げられますが、実際は心身共にタフさが求められる現場であり、容易い世界ではありません。

看護現場では、患者さんが治療に協力してくれなかったり、同僚同士でトラブルがあったりと複雑な人間関係に巻き込まれやすい傾向にあります。それだけでなく、死に直面するつらい場面に立ち会うケースもあり、感情コントロールが難しいというのも、働く上でのつらさとして挙げられます。

看護師という仕事は、慢性的な人手不足が続いており、当人はとにかく忙しく、体調管理が難しいといわれています。その結果、離職する人は後を絶たず、さらに1人当たりの業務量が増えるという悪循環になっている現場も少なくありません。同様に、忙しく余裕が無い病院ほど、人間関係にも余裕がなくなり、殺伐とした雰囲気で人が寄り付かなくなってしまいます。これはまさに、チームワークが第一の医療業界において由々しき事態といえるのではないでしょうか。

看護師が心身共に健康的に仕事をするには、看護師の働く環境・報酬が改善されることが一番です。実際、近年では国と医療機関側が一体となり、これらに対するさまざまな策を講じています。とはいえ、すぐに目に見えて結果になるわけではなく、環境・報酬が変わるのには時間がかかります。それまで、しっかり看護師として働き続けたいなら、しっかりとモチベーションを保ち、看護師として一層健康に気をつけることが重要になってきます。